わだかまりを抱えて離ればなれになった親子が、あらためて本当の親子になるまでを描く感動の物語!

【みどころ】
『スモーク』のウェイン・ワン監督最新作。
妻に先立たれ、北京で一人暮らす父。夫と別れ、アメリカで一人暮らしを送る娘。娘の行く末を心配した父がアメリカを訪れ、親子は12年ぶりの再会を果たします。
でも、食卓に流れるのは沈黙ばかり。
遂にある日、娘に積年の思いをぶつけられた父が、人生の最後に打ち明けた“本当のこと"とは──?
英語のわからない父親が近隣の人々と積極的にかかわる姿がユーモラスで、くすりと笑いを誘います。まるで小津映画の世界のように、静かでしっとりとした情感あふれる映画に、心が温められます。

【ストーリー】
引退生活を楽しむ父のただ一つの気がかりは、アメリカで離婚して一人で暮らす娘のこと。
互いの幸せを願っていることは間違いないのに、どこまでも平行線をたどる父と娘。
父の最大の目的は、娘の離婚の原因を探り、手遅れにならないうちに再婚を勧めることだったのです。離婚の原因をなじられた娘は、父に対してどうしても許せないと思っていたあることを口にするのです。
人と人の出逢いは、天が定めた運命でもなければ、偶然でもない。すべては、長く深い縁(えにし)の末の必然なのだと、中国のことわざ“百世修来同舟渡、千世修来共枕眠(同じ舟で川に乗り合わせるならば百世もの前世の縁がある。枕を共にして眠るのであれば千世もの縁がある)"は語ります。
タイトルになった「千年の祈り」とはこのことわざから来ています。
見終わった後、このタイトルの意味が深く胸に残る珠玉の名作です。

【Info】
[原題] A thousand Years of Good Prayers
[監督] ウェイン・ワン
[出演] ヘンリー・オー、フェイ・ユー他
2007年/日・アメリカ合作/83分
(C)2007 Good Prayers, LLC All Rights Reserved
11月14日より、恵比寿ガーデンシネマ他全国順次公開